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イタチとテンの生態

イタチは本来平野部から低山にかけて、テンは低山から亜高山(標高500~1500m)にかけて生息し、沢や水田、池沼などで見かけることの多い動物でした。 しかし現在は住宅街に姿を現すことも多く、木登りも得意でわずかな隙間から民家へ侵入してしまうため棲みついてしまうケースが増えてきています。

イタチの生態・特徴

チョウセンイタチ(朝鮮鼬、学名:Mustela sibirica)
哺乳類
肉食目(ネコ目)イタチ科イタチ族
別名:シベイリアイタチ、タイリクイタチ

イタチの画像

イタチの生態

胴体は30~40cm
尻尾の長さは約10~20cm
メスは1/2~2/3程度の大きさ
指の数は5本
ニホンイタチは在来種
チョウセンイタチは移入種(外来種)
メスは非狩猟獣のため捕獲禁止(チョウセンイタチを除く)

イタチの正面からの画像

イタチの特徴

屋根裏や床下に棲みつく
気性は凶暴
食性:動物性を好む(小動物、魚類、甲殻類、昆虫など)
3cm程度の穴から侵入可能
都市部での営巣被害が増加傾向
穴を掘ることができる
肛門付近に臭腺という器官を持っている

暗い場所でのイタチの画像

習性・行動

夜行性
木登りが得意で泳ぐこともできる
敵に追い詰められると肛門付近の臭腺から悪臭を放つ
畜舎、養魚池、農作物を加害
一夫多妻性
年1~2回出産し、一度に3~7匹産む
子育ては基本メスのみで行う

イタチの足の裏の画像

イタチとは

現在当社に駆除依頼をいただき調査をすると、チョウセンイタチによる被害が大半を占めています。イタチは西日本を中心に生息。 大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀、和歌山、岡山、鳥取などの関西エリアは特に駆除依頼の多い地域です。

彼らはハクビシンなどと比べると非常に獰猛で肉食性が強い動物です。見た目は可愛らしいですが、むやみに手を出すのは禁物です。 ネズミやモグラなどの小動物、カニなどの甲殻類、昆虫、また時には池の鯉やニワトリなど自分よりも大きなものまで襲って食べることもあります。

そのため排泄物には動物の骨や殻が混じることもあり、ハクビシン等の糞よりもにおいが強い傾向にあります。 ただ肉食のみというわけでもないので、農作物を荒らすという被害も報告されています。

『鼬(いたち)の最後っ屁』ということわざがあるように、イタチは追いつめられた際に肛門付近の臭腺から悪臭を放ち、敵が怯んでいるうちに逃げます。 また日本生態学会が定めた“日本の侵略的外来種ワースト100”にも指定されています。

イタチのオスとメスの違い

イタチは毛色がオスもメスも同色ですが、体の大きさには明確な違いがあり、オスはメスの1.5~2倍ほど大きくなります。 またニホンイタチもチョウセンイタチもメスは共に非狩猟獣のため捕獲は禁止されています。

イタチの種類

チョウセンイタチは1930~1950年頃に日本に入ってきたと言われています。 船の積み荷と混じって朝鮮半島から持ち込まれた説や、毛皮業者が養殖のために持ち込んだイタチが逃げて野生化した説などがあります。

ニホンイタチとチョウセンイタチでは、チョウセンイタチの方が優勢のためニホンイタチを山間部に追いやっています。

二ホンイタチとチョウセンイタチの見分け方はしっぽの長さと毛色で見分けることができます。二ホンイタチは毛色が茶褐色から赤褐色でしっぽは体の半分に満たない長さをしています。 チョウセンイタチは、山吹色に近い色をしており、しっぽは体の半分以上の長さがあります。

テンの生態・特徴

ホンドテン(学名:Martes melampus melampus)
哺乳類
肉食目(ネコ目)イタチ科イタチ亜科テン属
※別名:黄色い個体はキテン、褐色の個体はスステン

テンの画像

テンの生態

胴体は約45cm、尾長は約20cm
メスは1/2~2/3程度の大きさ
日本列島ほぼ全域に生息
個体により体毛の色に差がある
指の数は5本
ツシマテンは国の天然記念物
オスメスともに狩猟獣

テンの生態

テンの特徴

夏毛と冬毛で体色が異なる
夏毛はやや黒ずんだ黄褐色
冬毛は明るい黄褐色ないしは黄色
雑食性
(ウサギ、ネズミ、リス、果実や昆虫など)
爪が鋭い

屋根の上を歩くテンの画像

習性・行動

警戒心が非常に強く人目につくことは珍しい
冬眠しないで一年中活動
昼夜活動(特に定まっていない)
木登りなどが得意
出産期:4~5月
一度に2~4匹生む

習性・行動

テンとは

関西地方に生息しているテンはホンドテン(狩猟獣)が大半を占めています。 対馬に生息するツシマテンは国の天然記念物で、北海道に生息するエゾクロテン同様非狩猟獣です。 テンの毛皮はミンクなどと同様に高級品としても知られています。

2010年佐渡市の佐渡トキ保護センターで飼育中のトキ9羽が死んだニュースがありました。 その後の調査の結果、襲ったのはテンだったという衝撃の事実が判明し、テレビでも連日この話題が報道されていました。

このニュースからも見て取れるように、見た目の可愛らしさとは裏腹にテンは肉食であり、時に自分よりも体の大きな動物も襲うこともあるのです。

テンとイタチの違い

テンはイタチよりも身体が大きく、通常は単独で生活しますが、出産のために家屋の天井裏に侵入するケースもあります。

イタチとは違い、毛色は夏と冬で色が変わるという特殊な種類です。夏はやや黒ずんだ黄褐色で顔は黒、冬は明るい黄褐色ないし黄色で顔は白となります。

毛色により呼称が2種類あり、黄色い個体をキテン、くすんでいる個体をスステンとも呼びます。関西地方はスステンが多い傾向にあります。

テンは何を食べる?

テンの食性は雑食。ネズミやリスなどの小動物や鳥類、爬虫類、両生類、昆虫類など何でも食べます。 植物質のものは果実を好みます。秋には糞の中にマタタビやサルナシの種が混ざることが多くなります。

そのため農作物が荒らされたり、池の鯉が食べられる、飼育しているニワトリが襲われるなどの被害も報告されています。

テンの言い伝え

余談になりますが、テン(貂)は昔からあまり良くないイメージの伝承が数多く残っており、

・テンが目の前を横切ると縁起が悪い (石川県、秋田県)
・テンは雪崩による死者が化けたもの (福島県)
・テンは殺すと火難に遭う (広島県)

という言い伝えがあります。三重県伊賀地方では「狐七化け、狸八化け、“貂”の九化け やれ恐ろしや」と言い、 なんと狐狸よりも化ける能力が高いと言われていたり、鳥山石燕の妖怪画集『画図百鬼夜行』にもテンをモチーフにした妖怪が描かれてもいます。

その画図の中では、絡み合ったテンが家のそばに現れると、その家は火災に遭うと恐れられていたそうです。 どうやらテンは昔から恐れられていたようですね。

※イタチ・テンは野生動物で、鳥獣保護法(鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律)により保護されており、みだりに捕獲等を行うことができません。専門業者にお任せください。

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イタチ・テンによる主な被害

イタチ、テンは見た目は可愛らしい動物ですが、彼らにより「農作物を荒らされた」「池の鯉が食べられた」「飼育しているニワトリが襲われた」などの被害も報告されています。 その中でも、民家の天井裏や床下に侵入されたケースの被害についてご説明します。

出産・営巣

イタチやテンは建物に侵入すると、基本的に住みついてしまいます。 出たり入ったりを繰り返しますが、自然に出て行くことはありません。 天井裏には“断熱材”というものが敷いてあるお宅が多いです。

ふかふかのマットのようなものなので、巣にされやすいグラスウールという素材が多く採用されています。 この素材を巣にすることが多く、この上で出産することも頻繁に見受けられます。

イタチに荒らされた屋根裏の断熱材
イタチに荒らされた屋根裏の断熱材

騒音

当社に寄せられる相談でいちばん多いのがこの“騒音”です。夜になると天井や壁の中でガタガタコトコト…。ひどい時はドタバタと…。 目で見えない場所ですから何をしているのか分からず、“見えない敵”との戦いは不安とストレスを増幅させます。

毎晩この音のせいで不眠症やノイローゼになる依頼者も多くいらっしゃいます。出産時には幼獣の鳴き声がすることもあります。

天井の画像

排泄物被害

天井裏や床下に“トイレ”をつくることがあり、日々溜まっていく大量の排泄物により天井に糞尿の染みができます。被害が進行すると天井が抜け落ちることもあります。

イタチやテンは肉食性が強い傾向にあるので、果実を中心に食べるハクビシンなどと比べると、糞の臭いも強く、イタチやテン独特の獣臭と排泄物の悪臭による健康被害に繋がる可能性もあります。

放っておくと生活スペースにまで悪臭が及ぶだけではなく、 この臭いがまた新たに別の動物を寄せ付ける原因にもなりますので、消臭作業が必要です。

イタチの排泄物の画像
天井裏に残されたイタチのフン

ダニ・ノミ被害

野生動物には必ずと言っていいほどダニやノミが寄生しています。吸血性のダニやノミが彼らに寄生すると、巣や天井裏にも潜みます。

そのダニやノミが室内にまで降りてくると人間も刺し、特に肌の柔らかい、女性や赤ちゃんが刺されやすいといわれています。

ノミは膝から下を中心に刺され、ダニはお腹や二の腕など体の柔らかい箇所を刺されることが多く、刺されると1週間以上激しい痒みに襲われます。

またダニの死骸はアレルゲンとなり、アトピーや喘息(ぜんそく)の原因にもなるので注意が必要です。

ダニに刺された背中の画像
ダニに刺された痕

菌の媒介

野生動物はさまざまな菌を媒介します。 食中毒の原因となるサルモネラ菌やレプトスピラ菌、ペストなど数多くの菌や病気を媒介するのです。 菌は目には見えませんし、健康被害も懸念されます。 イタチやテン自体の駆除のみならず、きちんとした消毒作業が必要です。

排泄物

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